𝑐ℎ𝑎𝑟𝑎𝑐𝑡𝑒𝑟 𝑠𝑡𝑜𝑟𝑦 " 琳 "
アタシのご主人様は人一倍頑張り屋さんで、自分に厳しい子
彼女の家は代々続くカンフー一家でアタシはその娘のドールだった
彼女に出会ったのは、彼女が大会で初めて優勝した日
小さな小さな彼女の腕に私は抱きしめられた
彼女はとても喜んで私に琳って名前をつけてくれたの
彼女は言った
『琳って名前は私の名前の1文字をとったの!私達はずっと一緒よ!』
彼女の笑顔はキラキラと輝いてまるで太陽のようだった
出会ってから数年後、彼女の実力は世界大会に出るまでになった
あの日も彼女はいつもと変わらず元気いっぱいの笑顔で
『じゃあ琳!行ってくるね!今回は連れて行けなくてごめんね。でも、絶対優勝して帰ってくるから待っててね!』
そう言って彼女は部屋を出た
2週間後、今日は彼女が帰ってくる日
楽しみだなぁ、優勝出来たかな?そんなことを考えていると階段を駆け上がる音がした
彼女が帰ってきたんだ!
でもドアを開けたのは彼女のお母さん
彼女のお母さんは私を見つけてドールケースに入れて私をどこかへ連れていった
随分とスピードが出ているような感覚がした
目的地に着いたのか沢山の人の声がする
するとドールケースが開いた
目の前にはたくさんの管が身体中についた彼女がいた
『ほら…琳、連れてきたよ…聞こえる?…』
そう言ってお母さんは私を彼女の隣に座らせた
彼女はピクリとも動かない
彼女は大会の帰りの飛行機で大事故にあったというのを知った
もう彼女と遊べないの?
優勝して帰ってくるって言ったのに…
どうして…?
もう一度彼女の笑顔が見たい
"どうか…彼女の意識が戻って太陽のような笑顔が戻りますように…
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